「漢方薬のことが良く分からない」「なんとなく古いイメージがある」「植物由来で苦味がありそうで、口に入れるのに何となく抵抗がある」など、漢方薬を服用するに当たって、不安や疑問が生じがちだと思います。
特に、初めて服用する場合はなおさらです。

そこで、新薬堂薬局では、漢方薬を安心して服用して頂けるよう、疑問となりがちな点につきQ&A形式でまとめました。

以下、ご参考にして頂ければ幸いです。

なお、一部、ChatGPTを使用して作成した部分もございます。

① 漢方薬について

自然の植物(動物・鉱物の場合もある)由来の生薬からできている薬を指します。漢方処方は、複数の生薬の組み合わせで成り立っており、体全体の調和を回復することに焦点を当てています。
自然の植物(動物・鉱物の場合もある)から、有効成分を化学的に抽出・精製することなく、物理的な加工を施した上で使用できる形にしたものを指します。
いいえ、必要です。西洋薬は、作用する分子とそれに関連する病態がはっきりしている場合は、優れた作用を示します。もっとも、そのような場合ばかりとは限らず、むしろ分子などのミクロに囚われるあまり、エネルギーや水分の流れ(フロー)など、マクロな部分が苦手という側面があります。このようなマクロの問題など、漢方が効き目を発揮する場面は多々あります。
いいえ、使用すべきでないとは言えません。単に、現象の説明に科学(特に波動やエネルギーなどの物理学とその生物への影響について)が追い付いていないために証明できていない可能性があります。この点、「気」などの物質の存在の証明ができていないからといって、不存在の証明ができていることにはならないことに注意してください。あくまで、現時点では「真偽不明」の状況が確認できるのみです。
いいえ、違います。漢方薬は、効果があるからこそ、長い歴史上の過程で生き延びてきているというのが正しいです。効果はあるものの、それがどのようなメカニズムで効果を発揮しているのかが、科学的に証明されていないだけにすぎません。
それは、明治以降の我が国の西洋化政策の影響という歴史的な背景が色濃く残っているためです。西洋化には西洋医学も含まれ、それと入れ替わるように漢方は滅亡の危機にさらされました。
歴史的・政治的背景の他に、漢方の技能継承が門外不出など閉鎖的な側面が強く、職人の暗黙知を形式知化して一般に伝承させるケースが少なかったことなど、戦略的に漢方を継承発展させる意識が希薄だったことが挙げられます。この点につき、日本の漢方が自滅しかけた、と評価することもできます。
いいえ、違います。確かに、日本では師匠弟子の関係で技能伝承する方法に依拠する傾向が強いです。しかしながら、漢方の世界では、そのような個人の暗黙知などに頼る方向を脱し、標準化する世界的な潮流も存在します。そして、その標準化を担っているのが中医学です。
間違いとは言い切れないのですが、一般的に、中医学の「中」は中国の「中」を指すのではなく、中庸の「中」を指します。すなわち、バランスが崩れた体を、漢方薬などでバランスが保たれている状態に戻すための理論的背景となるのが中医学です。
五臓(肝腎脾肺腎)と称されるエリアでの気・血・津液(水)の不足や滞りを見出し、それを是正することでバランスを取り戻す、と、中医学では理論的に説明します。

 

② 漢方薬の服用について

一般的には、漢方薬は通常1日2〜3回に分けて服用しますが、これは一般的な目安であり、必ずしも全ての場合に適用されるわけではありません。 ①患者様の症状と体調、②漢方薬の種類と処方内容、③患者様の生活リズムなどの要素を参考に、具体的なケースごとに決定していきます。 なお、漢方薬は、食事前に服用することが一般的ですが、処方によっては食事後に服用する指示もある場合があります。
ほとんどの漢方処方には、形態に便利な粉や錠剤タイプもありますので、ぜひご検討下さい。
煎じ薬(湯薬)以外の漢方薬は、粒状・粉状のタイプか丸剤で、一般の薬と同じように水かぬるま湯で服用できます。 煎じ薬に関しては、煮出し汁やお茶のようなイメージで、完成した液体をそのまま飲んで頂く形となります。
はい。子供でも服用できます。 漢方は、一般の薬ほど容量に敏感になる必要はないので、以下のVon Harnackの表を参考にすれば充分です。
1歳以上 大人量の4分の1
3歳以上 大人量の3分の1
7.5歳以上 大人量の2分の1
12歳以上 大人量の3分の2
はい。ペットでも服用できます。もっとも、どうやって服用させるかといった方法など、個別に考えるべき場合が多いため、当店でペット用にご購入を検討されていて疑問点がある場合は、ご相談下さい。
漢方薬を服用する人々は、症状の緩和や治療、体質の改善、健康維持、予防などのために服用しています。栄養補助にも利用されることがあります。
漢方薬のうち煎じ薬は、お茶や出汁のように成分が抽出された液体を、そのまま服用することになります。その他の漢方薬は、一般の薬と同じように、水やぬるま湯で服用します。
漢方薬の種類によっても異なりますが、一般的に苦い場合が多いです。
いいえ、諦めるには及びません。 ハチミツを入れて飲みやすくするなど、様々な工夫が可能です。
一般的には、以下の手順で作成します。
① 以下のものを用意します
分包された生薬・漢方薬、土瓶か土鍋(なければ、やかんも可)、ガスコンロ(IHは、煮出し用のIH器具がある場合のみ)、水 500ml~1L程度
② 土瓶・土鍋に漢方薬と水を入れたのち、沸騰するまで、強火で煎じます。
③ 沸騰直前に土瓶・土鍋のふたを開けてから、弱火に切り替え、約30分煎じます。その際、揮発する関係で水の量は減っていきますが、半分程度までだと気にしなくて大丈夫です。
④ 煎じが終わったら、漢方薬を取り出します。土瓶・土鍋に残っている液体が1日分の漢方薬なので、それを2~3回に分けて召し上がります。そのため、複数の容器やカップにそれぞれ分注すると良いでしょう。
1包当たり、水は500ml~1Lの範囲内をお薦めします。それより多かったり少なかったりすると、抽出効率が悪くなるのでお薦めできません。
ハチミツを入れて飲みやすくしたり、作成の際に水の量を調整したりすることが有用なケースが多いです。
あらかじめお湯に溶かしてから服用することをお薦めします。
漢方薬の適切な服用期間は、症状の種類や重症度、体質、治療目的など様々な要因に依存します。一般的に、漢方薬は継続的に服用することで効果が現れる場合が多く、一時的な症状の緩和だけでなく、根本的な改善を目指します。 なお、一時的な症状緩和のみの場合は7日前後、根本的な改善のためには3か月以上が目安となります。
患者様の状態や症状、治療目的によって異なりますが、2〜4週間ごとの再評価やフォローアップのための相談が推奨されるケースが多いです。
証に合っている場合、通常は問題ありません。ただ、同じ処方を続けることで中庸からずれていっていないかなど、相談者による定期的なチェックやフォローアップを受けた方が安心です。
毎日の歯磨きのように、いかにご自身の日常に取り入れるか(ルーチン化・仕組み化できるか)がカギとなります。そのためには、患者様の生活習慣をよく把握している相談者のアドバイスも有効です。

③ 漢方薬の適応症について

一番のお薦めは、専門家の相談を受けることです。専門家による適切な証の確定により、漢方処方の精度が高まります。ご自身で行う場合は、舌診の技術・習慣を身に着けると良いでしょう。
中医学における「証」は、患者の症状や体質、状態を整理し、パターン化したものを指します。これに基づいて診断や治療法を決定します。 「証」は、症状だけでなく、舌の状態、体質、生活習慣など、患者の総合的な状態を総合的に評価します。 中医学では、これらの「証」をもとに、体のバランスを調整するための漢方薬や治療法を選定します。
はい、異なります。 症は、具体的な身体的・感覚的な変化や状態を指します。 これに対して、様々な症が特定のパターンに組み合わさることで、より抽象度の高い証が決まり、それが中医学的な診断や治療の基盤となります。
漢方薬の適応や効果は、個人の体質や状態、処方された薬剤によって異なります。もっとも、漢方薬が利用される代表的な症状や疾患の例としては、以下の①~⑦がございます。
①風邪や呼吸器系の症状:鼻づまり、喉の痛み、せき、発熱などの風邪や上気道感染症に対して、風邪薬として漢方薬が利用されることがあります。
②胃腸の不調や消化器系のトラブル:腹痛、吐き気、下痢、便秘、胃もたれ、食欲不振などの胃腸の不調や消化器系のトラブルに対して漢方薬が利用されることがあります。
③生活習慣病やストレス関連の症状:高血圧、高コレステロール、糖尿病、ストレス、不眠症、頭痛、イライラなどの生活習慣病やストレス関連の症状に対して、体調調整や症状の緩和のために漢方薬が利用されることがあります。
④女性特有の症状:生理痛、PMS(月経前症候群)、更年期障害、不妊症、月経不順など、女性特有の症状に対して漢方薬が利用されることがあります。
⑤関節痛や筋肉痛:関節痛、筋肉痛、腰痛、関節リウマチなどの症状に対して漢方薬が利用されることがあります。
⑥アレルギーや皮膚トラブル:アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、じんましん、湿疹などのアレルギーや皮膚トラブルに対して漢方薬が利用されることがあります。
⑦免疫力強化や予防:免疫力の強化や風邪の予防、季節の変わり目の体調管理などに漢方薬が利用されることがあります。
かぜやこむら返りの際に用いる漢方など、即効性が期待できる漢方もいくつかございます。 もっとも、多くの漢方薬は体調の改善や症状の緩和を目指すため、持続的に服用することで効果が現れる場合が一般的です。
はい、病気と診断されていないが不調がある場合に、漢方薬を服用することは一般的に安全です。漢方薬は、体調不良や日常的な不快感、軽度の症状の緩和、健康維持のために利用されることがあります。 もっとも、証にあった漢方処方を、専門家の指導の下で、併用薬や副作用・アレルギーに注意した上で服用していくことが大切です。
はい、予防や健康維持のために漢方薬を服用することは一般的に安全であり、実際に利用されるケースも多く見られます。漢方薬は体のバランスを整え、健康状態を維持するための補助的な手段として利用されることもあります。その他の目的としては、①免疫力の強化、②ストレスの軽減、③血行促進や冷え症の改善、④女性特有の健康管理、⑤消化器系の健康維持、があります。 もっとも、証にあった漢方処方を、専門家の指導の下で、併用薬や副作用・アレルギーに注意した上で服用していくことが大切です

④ 漢方薬の副作用について

一般の薬と比べると漢方薬は安全ですか、まれに、消化器系のトラブル、アレルギー・皮膚反応、肝機能への影響などの副作用があります。なお、漢方薬の服用に当たって副作用を考慮する場合は、処方単位よりも含有生薬単位で考慮していくことが有用です。注意すべき生薬として、①甘草、②麻黄、③大黄、④地黄、⑤附子、⑥山梔子がございます。
高血圧、水分貯留、低カリウム血症を引き起こす可能性がありますので、目安として1日6g以下となるように心がけると良いでしょう(調味料の成分としての甘草も含む)。
高血圧、不眠症、不安、頻脈などの副作用がある可能性がありますので、交感神経が活発な方は過剰にならないよう注意する必要があります。なお、ドーピング陽性となる成分のエフェドリンが入っているので、試合前のアスリートは注意してください。
過剰摂取すると、腹痛、下痢、腎機能への影響などの副作用が起こる可能性があります。長期間の常用は、効き目も悪くなるので、その点も注意してください。
過剰な摂取やアレルギー反応により、胃腸の不快感、吐き気、下痢、便秘などの消化器系の症状が現れることがありますので注意してください。
適切な用量を超えると心臓や血管に影響を与え、心拍数を増加させる可能性があります。必ず用法容量は守って下さい。なお、服用の際には素早く飲み込んでください。さもないと、舌が痺れることもあります。
過剰な摂取やアレルギー反応により、胃腸の不快感、嘔吐、下痢、腹痛などの症状が現れる場合があります。特に、冷え体質の方で、長期で使用する場合は注意してください。
そうとは限りません。中庸から外れる方向の処方を長期間継続した場合、副作用が生じることもあります。 小柴胡湯の長期服用で患者様が死亡したケースがありますが、燥性である柴胡という生薬を含んでいるため、その長年に渡る使用が間質性肺炎を悪化させたのではないか、との説もあります。 特に長期に渡る服用の場合は、副作用の発現を念頭に置いた上での専門家の定期的なモニタリングが必要です。
そうではないです。 例えば、冷え体質の患者さんが、冷えている時に冷水を飲む習慣を長年続けた結果として体調が悪くなったケースが存在するからと言って、「水は劇薬である。(したがって、すべての人が水の摂取を制限すべきである。)」とはならないことを想像して頂ければ分かりやすいと思います。 良くないのは、小柴胡湯そのものではなく、その使い方です。
ほとんどの場合は大丈夫なのですが、甘草と抗高血圧薬との組み合わせや麻黄と交感神経刺激薬との組み合わせのように、注意する必要があることもあります。 弊店での漢方薬の入手を検討されている場合、あらかじめメール等でお尋ね頂ければ安心・安全です。
重複する生薬が生じます。たいていの場合は問題ないのですが、甘草、麻黄、附子、大黄については、副作用が生じる可能性があるので注意して下さい。
妊娠初期(妊娠3ヶ月未満)は慎重に考慮することが必要であるので、妊娠の可能性がある方で、弊店での漢方薬の入手を検討されている場合、あらかじめメール等でお尋ね下さい。
母乳に移行する場合がございますが、ほとんどの場合は問題ありません。もっとも、弊店での漢方薬の入手を検討されている場合で、大黄や麻黄が入っている漢方薬をご購入される場合、あらかじめメール等でお尋ね頂ければ安心・安全です。構成生薬が分からない場合もお尋ね下さい。
以下の食物アレルギーがある方で、弊店での漢方薬の入手を検討されている場合、あらかじめメール等でお尋ね下さい。
小麦、米、ハトムギ、乳、ごま、もも、やまいも、ゼラチン、シナモン、牡蠣、メントール、さといも、よもぎ

⑤ 漢方薬局や漢方相談について

漢方相談対応薬局での相談では、患者様が、症状、体調、健康状態、および漢方薬の利用について質問や相談を行います。それに基づいて、専門家が、あらかじめ行った副作用やアレルギーの確認などの問診表を参考に、漢方薬の選定や処方、服用方法や注意点の説明、を行います。場合によっては、健康的な生活習慣、食事、運動、ストレス管理などに関する一般的な健康アドバイスも行います。
関係がありそうな書面・メモなどは、可能な限りすべて持参すると良いでしょう。一例としては、①症状や体調の記録、②服用中の薬剤やサプリメントのリスト(お薬手帳)、③過去の健康履歴、④健康診断の結果、⑤質問リスト、⑥舌や患部の写真、などが挙げられます。
はい、新薬堂薬局で可能です。 電話相談、メール相談が可能です。ZOOM相談などの動画も含めた形態の相談は、現在当薬局では検討中です。
事前の問診票の提出を行っている場合は、20~30分程度の相談時間となります。
はい、可能です。その場合は、本人の承諾を前提として、①症状や体調の記録、②服用中の薬剤やサプリメントのリスト(お薬手帳)、③過去の健康履歴、④健康診断の結果、⑤質問リスト、⑥舌や患部の写真、などをご用意ください。

⑥ その他

煎じ薬は、1日分換算で275円からとなります。 その他のお薬は、煎じ薬よりも安値であることがほとんどですが、詳しくは弊社のメイクショップ店のサイトをご参考して頂くかお尋ね下さい。
弊社の薬局部門での処方せん調剤に関しては、エキス剤の漢方薬も含めて保険が適用されます。それに対して、煎じ薬などそれ以外の漢方薬については(OTC漢方医薬品については)、保険適用外となります。
申し訳ございません。漢方薬は、その都度、患者様の証に適合している内容の処方を提案するスタイルが基本であるため、定期購入(サブスクリプション形式)は採用しておりません。
弊社サイトの「個人情報の利用目的等」に記載の通り、限定された目的のみに使用し、保管・廃棄も適正かつ安全に行っております。